マルチフィジックスシミュレーション:Altairのマルチフィジックス対応ソフトウェアでは、多様な物理モデルの相互作用を解析することにより、システムの機構、電磁、空気力学的な性能を隅々まで評価することができます。たとえば、数値流体力学(CFD)ソルバーのAltair® AcuSolve®でレドームに対する飛行中の気圧場の影響をシミュレーションし、その結果をOptiStructモデルにマッピングすれば、空気力学的な負荷に対するレドームの構造応答を正確に予測することが可能です。
アンテナの設計と配置:航空機に搭載される機上無線機の数は、増加傾向にあります。一般的な航空機には、気象レーダー、CNS(通信・航法・監視)システム、ATC(航空管制)装置を含む数十のシステムが搭載されており、複数種類のアンテナをそれぞれ別の周波数帯で運用しなければなりません。またアンテナの性能は、設置された構造物の影響を受けます。Altair® Feko®では、アンテナの設計と配置の最適化によりシステムの統合を実現できます。
電磁両立性:電磁両立性(EMC)試験は、EMCのイミュニティとエミッションの両基準に適合していることを確認し、航空機の安全な運行を保証するためのものです。Fekoでは、アンテナのカップリングなどの重要なEMC基準をシミュレーションすることにより、無線システムの性能に加え、外部システムからの強力な無線信号、いわゆる高強度放射電磁界(HIRF)への感度を確認することができます。HIRFは、装置の周りに電磁界を誘起したり、ケーブル上に高周波電流を生じさせたりして装置の性能の劣化を招く恐れがありますが、シミュレーションに基づいて設計を決定することで、こうしたHIRFの影響を軽減することが可能です。