最近主流となっている均質化法と呼ばれる手法を用いたトポロジー最適化では、0 から1 の間で変化する各要素の仮想の密度を設計変数として使用し、その密度値が各要素の“必要性” を表している、と考えます。すなわち、密度が0.0 の要素は(実際には計算の安定性のために完全に0 にはしないが)構造上不要であり、1.0 の要素は必要であると考えます。
実際の計算では、密度は0.0 か1.0 に離散的に完全に分かれるわけではなく、中間的な密度を持つ要素が生じる場合が多くあります。その場合は材料配置が必要となる領域の境界を明確にするため、密度のしきい値を設定し(例えば、0.6)、それより高い領域のみに材料配置(構造部材)が必要と考えます(ちなみに、最近のトポロジー最適化手法ではこのような中間密度要素をなるべく生成しないような工夫が凝らされています)。