
建築、土木エンジニアリング、建設(AEC)
超高層ビル、防護設計、産業構造物、工場、倉庫、交通インフラ、通信タワー、自由な形状のファサードシステムなど、より持続可能で洗練された構造物への世界的な需要に応えるために、建設業界は変革の時期を迎えています。
世界で最も革新的な構造物を設計、構築する際にチームは、これらの課題を含め、アルテアの世界水準の設計ソリューションによって解決できます。 正確な形状モデリング、複雑な構造の挙動、風による作用、地震動応答、その他の性能要因。アルテアのソリューションはこれらによって構造物の性能を最適化、設計リスクを軽減、規定化、安全性の確保、余裕あるスケジュール管理、コスト管理などの仕様を確実に満たすことができます。
CADからのメッシング工程なしのFEA
ユーザーが予定どおりの期間で製品設計を完了するために、アルテアでは、形状の簡略化やメッシングの工程を排除したCADアセンブリを数分で解析できる構造解析ソリューションを提供しています。 これにより、作業に時間を要していた複雑な部品や最大のアセンブリの処理を短縮化でき、複数の設計業務を高速で進めることができます。
統合された構造エンジニアリング
アルテアの構造エンジニアリングソリューションは、ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)やCADプラットフォームとの連続した入力・出力サイクル中にデータを管理する包括的なデータ転送リンクにより、ワークフローの生産性とデータの整合性を確保します。 さらに、合理化されたワークフローにより、さまざまな建築材料や地域の設計規定に対する高度な構造解析やコード性能評価を行うことができます。
風の影響をデジタルで検証
世界トップクラスの建造物を建てる際には、構造物への風圧検討や、歩行空間の快適性と安全性を考慮しなければなりません。 Virtual Wind Tunnel(仮想風洞実験)技術は成熟しました。結果、構造物への正確な風圧を把握でき、GPU並列による大幅な計算速度向上も実現しました。流体解析(CFD)の結果に基づき、設計コンセプトを限られた設計期間の中で検討、発展させることができます。

ハイパフォーマンスデザインを実践する
アルテアが開発した複合領域最適化ワークフローなら、構造性能の迅速な確認と、設計サイクルの短縮によるコスト削減、さらには設計の仮想検証によるリスク低減を実現できます。 このハイパフォーマンスデザインは、実現可能性、安全性、堅牢性を兼ね備えた構造物を開発する全包括的なアプローチです。
再利用とカスタマイズが可能なアルテアのワークフローでは、風荷重と最先端の最適化手法を組み合わせることが可能です。 自動ワークフローの力を借りれば複雑な鋼構造物の設計を低コストかつ短期間で世に出すことができます。ワークフローでは、建築・土木・建設向けのすべての主要な構造ソルバー(直接または中立的なファイル形式を介して接続)、寸法最適化(鋼断面の1Dモデル向け)、トポロジー最適化(3Dモデルの最適な荷重経路の探索)を組み合わせることができます。
メッシュレスのソルバーで設計案を高速に検討
建築・土木・建設(AEC)の設計サイクルでは、決して無視できない2つの要件があります。1つは製品性能、もう1つは納期です。 設計プロジェクトへの圧力が大きいために、設計案や新しい解決策の調査に割ける時間は多くありません。 Altair SimSolid™を使えば、土木エンジニアは形状簡略化もメッシングもすることなく、複雑なCADアセンブリをそのまま数分で解析可能です。 このようにして得た知見は、大規模な構造モデルの改良点の検討や、従来の設計スケジュール内で迅速に設計を発展させるのに役立ちます。 SimSolidなら、設計チームも複雑さをきわめる構造物の設計サイクルを何度も回したり、大規模なアセンブリの設計案を高速に調べたりできます。
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日常業務向けワークフローのための統合された構造エンジニアリング
アルテアの構造エンジニアリングソリューションは、BIM、CAD、サードパーティプラットフォームを使用した連続的なインポート/エクスポートサイクル中の効率的なデータ転送を通じて、AECチームメンバー間のワークフローの合理化を保証し、データの整合性を提供しながら生産性を向上します。
統合ソリューションを使用すると、高度な構造解析と、さまざまな建材や地域の設計基準に対する基準への準拠チェックを実行できるため、プロジェクトの完了に必要な時間を短縮できます。 アルテアの日常業務向けワークフロー対応のAEC解析および設計ソリューションには以下が含まれます。
構造解析:高度な構造解析機能により、自重、風、静荷重、移動荷重、座屈、振動、地震およびその他の荷重条件が構造物に与える影響を経時的に評価します。
規定の順守:スチール、コンクリート、マスティンバー(木材)、鉄筋コンクリート部材、およびがれき類を含む建物の基礎について、各国の設計規定への準拠と報告を保証する包括的な設計ソリューション。
コンクリート設計:鉄筋コンクリートの設計と詳細設計を行い、何千ものコンクリート構造要素の設計を一度に自動チェックする機能です。 地域の設計規定に対応した条項参照と中間結果を含む詳細設計レポートを作成します。
マスティンバー:物理要素モデリングと自動メッシングを活用した木材設計ソリューションにより、複雑なマスティンバーおよびハイブリッド木材構造の効率的なモデリングと解析、木材要素の設計、コードに準拠した設計レポートの作成が可能で、精度を高めながらプロジェクトの時間を短縮できます。

設計や検証に空力解析を取り入れる
CFDは今や、AECの設計ワークフロー全体で適用できる強力なツールになりました。 コンセプト設計段階での空気力学シミュレーションは、下流工程で求められる性能目標値を満たしながら、顧客のビジョンを反映した形状を設計するのに役立ちます。
現在では、仮想風洞実験で複数の設計案を調べることにより、設計の実現の可否を判断し、同時に形状を修正することが可能になっています。 開発の後工程で詳細な検証を行う場合も、Altair CFD™を使用すれば、空気力学的な現象を細かく分析し、リスクの低減と構造物の安全性および安定性を確保できます。
アルテアのテクノロジーポートフォリオに含まれる先進的なCFDツールでは、CPUベースのナビエ・ストークス方程式とGPUベースの格子ボルツマン法の両方を活用できるため、個々のプロジェクトの課題や要件に合わせて手法を選べます。
ユーザー事例:CFD活用によるQuinta Torre(超高層建物)の歩行者空間の快適性向上
ファサードのエンジニアリングと製造
現代のファサードシステムの設計には、構造エンジニアリング、熱解析、製造性検証、防護設計など、ファサードエンジニアリングのあらゆる側面をカバーする複合領域的なアプローチが欠かせません。
構造エンジニアリング:アルテアのテクノロジーは、構造健全性の評価プロセスを合理化します。複雑な部品に限らず、数百もの部品やボルトを含み、締め付け力、溶接線、接触、摩擦などの要素が絡む大規模なアセンブリにも適用可能です。高速かつ直感的なツールを使って、線形解析と非線形解析の両方に対応できます。
熱解析:アルテアのCFD Toolsを活用することで、エネルギー消費も熱効果も簡単に計算できます。
爆風シミュレーション:防護設計シミュレーションにより、爆風や爆発が重要な構造システムに与える影響を予測できます。
ファサードの製造:アルテアの製造性検証ソフトウェアでは、部品の押出形状をシミュレーションし、ファサード開発を最初から最後までサポートできます。
おすすめリソース

大成建設の建設3Dプリンティングへの挑戦を支える構造解析ソフトウェアの真価
大成建設は3Dプリンタを自社開発し、独自のセメント系材料をマテリアルに橋を試作するなど、建設分野でのデジタルファブリケーションの可能性を模索している。だが、3Dプリンタを用いた構造物の実現には、高度な構造解析と意匠性の両立がハードルとなっている。
大成建設 技術センター 社会基盤技術研究部 材工研究室 構造解析チーム 主任 山本悠人氏は、「トポロジー最適化で強度を確保しつつコンクリート使用量が最少になる形状を導き出せれば橋の軽量化になり、環境負荷やコストの削減にもつながる。PC構造と併せれば、通常の工法よりも無駄な材料を使わず、軽さと強度を両立させた橋が実現する」と説明。結果的に橋の重さは、最適化前の4分の1にまで軽くなった。

風洞実験の代替として期待されるCFD-竹中工務店はなぜAltair ultraFluidXを選んだのか?
建築物の耐風設計でのCFDは、CADの設計データをベースに風洞実験と同じような検証をデジタル空間で可能にする手法だ。縮小模型の製作が不要で、外部研究機関の実験施設を予約する必要もない。また、計画の変更や周辺環境の変化を考慮した複数回の実験にも容易に対応できる。さらに、風洞実験に比べて短時間で結果が得られ、コストも抑えられる利点もある。
アルテアは、外部空気流れ専用のCFDソリューションとして「Altair ultraFluidX」をラインアップ。竹中工務店 技術研究所 環境・社会研究部 都市気候グループ長 田中英之氏に、ultraFluidXをなぜ採用したのか、その経緯とultraFluidXの活用例を聞いた。
