当社の製品は公道を走行する建設機械であり、強度と軽量化を両立させるために薄板鋼板を使用した構造が多く採用されている。このため、FEMではシェル要素を用いたモデル化が必要であり、規模が大きくなるほど解析に時間がかかることが問題であった。
そこで、CAD形状をそのまま利用できるSimSolidは、当社製品と相性が良いと考えられるため、SimSolidの精度検証と工数削減効果を確認した。FEMと比較・検証の結果、変形や固有振動数、全体的な応力分布は、要求精度を満たしていたが、解析の重要な評価項目である局部の応力については、FEMや実験結果と一致しない事例が確認された。
解析精度の改善方法を模索する中で、モデルに特定の工夫を施すことにより、局部の応力の解析精度を大幅に向上させることが可能であると判明した。本発表では、その手段について報告する。