計算科学と人工知能（AI）で世界をリードするAltair（Nasdaq: ALTR）は、買収したデータ分析ソフトウェアを専門とする英国のテクノロジー企業World Programming（WPL）に対してSAS Instituteが要求した2019年ノースカロライナ州判決への支払いを完了しました。その後2022年3月3日、ノースカロライナ州の裁判所は、これまでWPLが米国内の新規顧客に対して同社のソリューションをライセンス供与することを禁じていた差し止め命令を解除しました。これによりAltairは、米国および世界中の顧客に対してWPLのソリューションをライセンス供与できるようになりました。

2019年のノースカロライナ州での判決の支払いにより、テキサス州の連邦裁判所がSASの著作権および特許の主張に対して不利な判決を下した後、SASが連邦巡回区控訴裁判所に提出した控訴を除き、SASとWPLの約12年にわたる訴訟は、Altairによって終結しました。

WPLの技術は、データ分析ソリューションのAltair製品群に導入され、多言語コーディング環境でソフトウェアソリューションを開発・実行できるようになりました。SAS言語のような確立されたレガシー言語とともに、Python、R、SQLといった最新のオープンソース言語を利用することができます。該当製品は以下の通りです。

• Altair SLC：ユーザーが翻訳したり、サードパーティ製品のライセンスを取得したりする必要なく、SAS言語の構文で書かれたプログラムを実行します。また、SAS言語とSQLコードを実行するSAS言語コンパイラーを内蔵し、PythonとRコンパイラーを利用してPythonとRコードを実行し、SAS言語データセット、Pandas、Rデータフレームを交換することができます。
  
• Altair SmartWorks Hub：データ分析のライフサイクルの各ステップにおいて、ユーザーと組織に一元的なガバナンスとデプロイメントサービスを提供します。また、データソースやデプロイ済みアプリケーションへのアクセス制御、すべてのユーザーアクションに関する監査ログの保存、情報技術（IT）およびDevOpsチームの専売特許と考えられていたタスクの処理権限を全ユーザーに提供します。
  
• Altair Analytics Workbench：ユーザーがあらゆるデータを接続、準備、発見、モデリングできる単一のプラットフォームをチームに提供することで、データサイロの解消、生産性の向上、コスト削減を支援します。また、直感的なドラッグ＆ドロップ式のインターフェースにより、SAS言語プログラムにPython、R、SQLのコードを含めることができます。

WPLの買収により、Altairは、SAS言語への数十年にわたる投資を最新のオープンソースコーディング言語と並行して活用する柔軟性を備えた代替環境を組織に提供し、ハイブリッドアプローチの真の力を発揮させる初めての企業となりました。R、SQL、Pythonが主流の新しいプラットフォームに既存のSAS言語のコードを組み込む場合、顧客は古いコードを再プログラムする必要がありません。さらに、企業は新たに獲得したWPL技術を利用して、旧式のサーバー上で動作していたSAS言語コードを新しいサーバーに統合することができ、電力ベースの追加ライセンス費用の発生を心配する必要がありません。

今回の発表にあたり、Altairの創立者およびCEOであるJames R. Scapaは以下のエンドースメントを出しております。
「WPLは、オープンアーキテクチャ技術への当社の取り組みを示すものです。当社は、本テクノロジーが、人々がイノベーションを活用し、製品を改善し、仕事から最大限の成果を得るための最良の方法であると信じています。コーディング言語の翻訳と交換を可能にする柔軟性を提供することで、組織はより強固で強力、かつ俊敏な組織プロセスの基盤を構築することができます。今や、世界中のあらゆる業界の企業が、オープンソースの言語と技術を採用すると同時に、SAS言語に費やした数十年の投資を活用できます」

Altair SLC、Altair SmartWorks Hub、Altair Analytics WorkbenchはAltair Units経由で入手可能です。お客様はAltairのソフトウェアソリューションの全ポートフォリオに容易にアクセスできます。