NVIDIA GPUにより、Altair OptiStruct™の計算速度が最大10倍に
精度を落とすことなくパフォーマンスの向上を実現
ミシガン州トロイ、2019年3月20日 – 製品開発、ハイパフォーマンスコンピューティング、データインテリジェンスに関するテクノロジーをグローバルに提供する
Altair(Nasdaq:ALTR)は本日、構造解析ソルバーである
Altair OptiStruct™の計算速度を最大10倍高速化することに成功したことを発表しました。解析にNVIDIA GPUアクセラレーテッドシステムアーキテクチャーを利用することで、精度を落とすことなくパフォーマンスの向上を実現しました。この高速化により、大規模な高精細シミュレーションを頻繁に実行する自動車、航空宇宙、産業機器、エレクトロニクスなどの産業に、大きな価値をもたらすことが期待されます。
AltairのSolvers and Optimization担当Chief Technical OfficerであるUwe Schrammは、「高精度解析の飛躍的な高速化を実現したこのブレイクスルーにより、生産性およびROIの向上に向けて大きな可能性が開かれました。NVIDIA GPU上でAltairのソルバーを実行し、驚異的な速度を実現できたことは、今後、当社のユーザーに大きなメリットをもたらすでしょう」と述べています。
パフォーマンス試験では、様々な産業モデルについて静的荷重、周波数応答、座屈、最適化などの複数の解析を実行しました。
GPUアクセラレーションのサポートは、OptiStructの直接法ソルバーと大規模NVHソルバーのAMSESから始まりました。AMSESは、NVHシミュレーションでの固有値解析にかかる時間を劇的に短縮し、数百万の自由度を持つ数千ものモードを高速に計算できるOptiStructの標準機能です。サポート開始当初から、どちらのソルバーでも同程度の驚異的な計算速度を実現しました。
最近ではGPUサポートが拡張され、OptiStructの反復ソルバーであるPCGをNVIDIA GPUアクセラレーテッドシステム上で実行することで、過去最高レベルのパフォーマンス向上を達成しました。これにより、ブロック状のコンパクトなソリッド構造などの一部のモデルでは、特にGPUでの処理が多くなる場合に、PCGソルバーを直接法ソルバーより高速に実行できるようになりました。今後リリースされるOptiStruct 2019では複数GPUがサポートされます。
GPUアクセラレーテッドシステムを利用したOptiStructの高速化により、これまでCPUのみで構成されるシステムではパフォーマンスが極端に低いか、そもそも解析自体ができなかった大規模モデル(特にNVHモデル)も処理が可能になりました。また複数GPUの使用が可能になることに加え、GPUのメモリ容量が大きいほど、より大規模かつ、より複雑なモデルを扱えるようになります。
ソルバーの実行にはNVIDIA
® Quadro
® GV100 GPUテクノロジーを使用し、2基のIntel
® Xeon
® Sandy Bridge-EP 3.1GHz 16コアCPU(RAM 256GB)を使用した場合のパフォーマンスと比較しました。実行時間は、解析が完了するまでの合計経過時間で比較しました。
Altair OptiStructは、業界でも折り紙付きの最新の構造解析ソルバーで、市場の最先端を行く構造設計と最適化のためのソリューションです。有限要素およびマルチボディダイナミクス技術に基づき、また先進的な解析と最適化アルゴリズムを通して、OptiStructは設計者とエンジニアが、画期的で軽量かつ効率的な構造の設計の迅速な開発を支援します。詳細は
製品ページをご覧ください。
Altairについて(Nasdaq:ALTR)
Altairは、製品開発、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、およびデータインテリジェンスの分野において、ソフトウェアやクラウドソリューションを提供するグローバル企業です。多種多様な業界におけるお客様が、持続可能な未来を創造しコネクティッドな世界において力を発揮するためのテクノロジーを提供します。詳細については、
www.altairjp.co.jpをご覧ください。