AltairがPBS Professional 11.0の詳細を初公開 ―
ペタフロップレベルの拡張性、GPU、トポロジー スケジューリング機能の最適化を実現
ミシガン州トロイ - 2010年11月3日 – ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)をより速く、よりシンプルに、よりスマートにするソフトウェアソリューションのグローバルリーダーである
Altair Engineering, Inc.は本日、
PBS Professional 11.0のリリースを間近に予定していることを発表しました。詳しくは、2010年11月13日~19日にルイジアナ州ニューオーリンズで開催される「スーパーコンピューティング2010(SC10)」で発表されます。
業界をリードする商用グレードのHPCワークロード/リソース管理ソリューションとして、PBS Professionalは今後も顧客のソフトウェア活用を促して投資収益率を高め、全体の生産性向上をサポートします。
PBS Professional 11.0の主な特徴とメリット:
- スケジューリングの高速化:
- スケジューラの処理速度が最大3倍まで高速化。サイクルごとの一般的HPCワークロード(コア数80,000まで)処理時間が30秒以下に
- ジョブ投入時間の高速化: ジョブ投入速度を7倍高速化
- コールドスタートの高速化: コールドスタートの所要時間を45倍高速化。100,000ジョブを1分以内で実行
- 設計を一新したCrayをサポート:
- PBS ProfessionalのvnodeがCrayシステムをサポート。MPIタスクの個別選択、タスク配置やノードの排他性サポート、トポロジーを考慮したスケジューリングの枠組みが可能に
PBS Professionalはさらに様々なニーズの高まりにも対応:
- クラウドコンピューティング:
- AltairのHyperWorks On-demandを始めとするPBS Works製品群が、HPCによるサービス型ソフトウェア(SaaS)クラウドをサポート
- トポロジーを考慮したスケジューリング:
- 新たにCrayに対応したことにより、PBS ProfessionalではInfinibandやSGI、Cray、IBM、GigEなど、すべてのHPCネットワークトポロジーでタスク配置の最適化が可能に。アプリケーションのパフォーマンス向上、ネットワーク競合の緩和へ
- GPUスケジューリング:
- PBS Professionalの拡張可能なアーキテクチャを活用して、あらゆるプラットフォーム上でのグラフィックス プロセシング ユニット(GPU)のスケジューリングが可能に
「産業界が科学および技術用アプリケーションを実行するGPUベースのクラスタへと舵を切ったことで、汎用コンピューティングユニットとしてのHPC向けGPU技術の未来は、いよいよ重要性を増しています」と、PBS WorksのChief Technical OfficerであるPh.D. Bill Nitzbergは述べています。「GPUの設定とスケジューリングをサポートするための、PBS Professionalのようなワークロード管理ツールの能力は、この種の演算処理を可能にする上で必要不可欠です。PBS Professionalによって、顧客は異種混合型コンピューティングモデルにおいてCPUとGPUを併用でき、アプリケーションの処理速度の大幅な向上、全体の電力需要軽減が可能となります」。
2010年10月、Altair Engineeringは、
日本電気株式会社(NEC)が世界最速クラスのスーパーコンピュータシステム
TSUBAME 2.0のワークロード管理ツールにPBS Professionalを採用したことを発表しました。TSUBAME 2.0は極めてGPUリッチであり、最先端のグリーンテクノロジーおよびクラウドテクノロジーの多くが組み込まれています。PBS Professionalは、約20,000個の演算コアと4,200枚のNVIDIA Fermi GPUチップを装備して2.4ペタフロップ(1秒間に1,000兆回の浮動小数点演算を実行)の演算処理能力を発揮する同スーパーコンピュータシステムにおいて、最高100,000のジョブを同時管理します。
「HPCのもう1つのトレンドは、クラウドコンピューティングによるSaaS提供です」、とNitzbergは述べています。「クラウド経由でソフトウェアアプリケーションを実行させることで、企業ではHPCシステムの演算処理能力を開放して、アプリケーションの処理速度向上と電力消費削減を実現できるようになります。Altairでは現在、顧客がAltair独自の特許取得済みのユニットベース ライセンシングモデルを利用して、PBS Worksソフトウェア製品群に加え、Altairのサーバ インフラストラクチャにアクセスできるよう、クラウドコンピューティング用の新しいインフラの開発を進めています」。
PBS Worksは一連の製品群のなかで、HPC向けソリューション
PBS Catalystと
PBS Analyticsを提供しています。PBS CatalystはPBS Professionalコンピューティングノードへのジョブの投入、実行管理を簡略化します。複雑なコマンドを覚えたり、スクリプトを書いたり保守したりする必要がないため、付加価値研究・解析にこれまで以上に時間を割くことができ、ユーザーの生産性を高めます。PBS Catalystでは高度かつ多様な要件に最大限に応えるために、ユーザーがリモートのPBS Professionalコンピューティングノードへ簡単にジョブを投入できるようにしたウェブベース版と、ローカルおよびリモートのシステム両方へのジョブ投入を可能にするパワフルなデスクトップクライアント版の2種類を用意しています。
PBS Analyticsは、データ解析、可視化を実現するソリューションです。データ駆動型のプランニングと意思決定をサポートする、高度なジョブおよびライセンス分析機能をPBS Worksの管理者に提供します。ウェブをベースにしたこれらポータルでは、複数の使用履歴データの同時閲覧をサポートしています。
PBS Analyticsは2つのモジュールで構成されています。License Analyticsはコストセンターへのチャージバックを可能にし、容量拡張のプランニング精度を高め、ライセンス共有による支出を削減することで、顧客がソフトウェアライセンスを最大限に活用できるようサポートします。Workload Analyticsは、複雑なジョブデータを分析、可視化することで、貴重なHPCリソースがどれくらい活用されているかをHPC管理者が理解するのを助けるための、シンプルでカスタマイズ可能なツール群を提供します。
PBS WorksについてアルテアのPBS Worksはオンデマンド グリッド コンピューティング テクノロジー製品群で、企業によるコンピューティング インフラストラクチャー資産への投資効果(ROI)を最大限に高めます。PBS Works は、グリッド コンピューティング、クラウド コンピューティング、クラスターコンピューティング、オンデマンド コンピューティングの各分野において世界で最も幅広く導入されているソフトウェア環境であり、なかでも主力製品のPBS Professional®は、柔軟なオンデマンド コンピューティング環境を実現。企業では分散したコンピューティング リソースを面倒な手間をかけることなく共有可能になったことで、市場投入までの所要時間短縮と製品品質の向上を通じて、高い競争力を育てあげ維持することができます。使った分だけ支払うという画期的な「ペイ フォー ユース」式ビジネスモデルを採用して、PBS Worksは他のソフトウェア ライセンスモデルより優れた価値と柔軟性をご提供します。PBS Worksでハイパフォーマンス コンピューティングをより速く、スマートに、生産的にする手法について詳しくは、www.pbsgridworks.jpをご覧ください。
Altair EngineeringについてAltairは、ビジネス情報および技術情報を最適化するテクノロジーにより、企業の革新および意思決定をサポートしています。Altairは1,400人以上の従業員を擁する株式非公開会社で、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域にオフィスを構えており、製品設計、先進のエンジニアリング ソフトウェア、グリッド コンピューティング技術、企業情報分析ソリューションにおける25年の実績を活かし、さまざまな業種の顧客に一貫して高い競争力を提供しています。詳細についてはこちらをご覧ください。