2017年度FEKO Student Competitionの優勝者を発表
西安電子科技大学の学生がスマートフォン向けMIMOアンテナを設計
ミシガン州トロイ、2017年12月12日 – Altair(Nasdaq: ALTR)は、2017年度FEKO Student Competitionの優勝者が、
西安電子科技大学(中国)博士課程1年目の学生であるKe Li氏に決定したことを発表しました。FEKO Student Competitionは、エンジニアリング教育と優秀な学術内容の支援を目的に年に一度実施される国際的コンテストです。14回目を迎えた今年度も世界的に注目され、南アフリカ、中国、インド、アメリカからのエントリーがありました。このコンテストは、アンテナ、マイクロ波装置、生体電磁気学、電磁両立性、およびその他の高周波電磁関連の分野に関心がある学生を対象としたもので、Altair HyperWorks
®の高周波電磁界ソルバーであるFEKO
®を用いた成果を発表する絶好の機会となっています。
AltairのBusiness Development Academic Markets部門でSenior Directorを務めるMatthias Goelkeは、「学生の方々はFEKOを使用することで、産業に広く普及している先進的な計算電磁気学(CEM)ツールの経験を積むことができます。こうした経験は、将来のエンジニアとしてのキャリアで大いに役に立つはずです」と述べています。
Li氏の優勝論文『Wideband MIMO Handset Antennas based on Theory of Characteristic Modes』(特性モード理論に基づく広帯域MIMOハンドセットアンテナ)は、LTEバンド13、GSM850、GSM900の周波数帯で通信するスマートフォン向けのデュアルMIMO(複数入力、複数出力)アンテナの設計について考察したものです。一般にスマートフォンの場合、素子同士を十分に離そうにもスペースが限られていること、また広い帯域幅が必要になることから、MIMOアンテナの性能を高めることは決して容易ではありません。そこでLi氏は、FEKOの特性モード解析を使用することで、素子のレイアウトと給電を最適化し、接地板で理想的なモードを励起させることができました。さらに、すべての周波数で優れたパターンダイバーシティと傑出したECCを達成できました。実機を制作してS11と利得を測定したところ、シミュレーション結果と非常によく合致しました。
Matthias Goelkeは、「今年度は稀に見る質の高いエントリーが集まったため、優勝者のほかに、2名に奨励賞を授与することを決定しました」と述べました。奨励賞は、UCLA(アメリカ・カリフォルニア州)のVignesh Monohar氏とインド工科大学(インド・カンプール州)のVinoth Kumar氏に送られました。
優勝したLi氏は、「賞をいただけたことはとても嬉しく、また非常に光栄に思います。私の論文を評価していただいた審査員の方々に感謝します。これからのキャリアへの大きな励みになりました。電磁気学を専攻する学生として、FEKOはEM問題を解くためのリソースとツールがとても充実していると思います」と述べています。本年度の指導者賞は、Ke Li氏の指導教官であるYan Shi氏に送られます。
優勝者と奨励賞を受賞した方々の資料は、こちら(
http://web2.altairhyperworks.com/feko-student-competition-2017-winners)からダウンロードできます。2018年度FEKO Student Competitionの詳細は、2018年3月に
Altair Universityのウェブサイト上で発表予定です。
Altairについて(Nasdaq:ALTR)
1985年に設立されたAltairは、ビジネスパフォーマンスの改善のために、設計、プロセス、意思決定を統合かつ最適化するシミュレーション技術の開発と様々な分野への適応に注力しています。 2,000人を超える従業員を擁するAltairは、米国ミシガン州トロイに本拠を置き、24ヵ国に69以上のオフィスを構えています。 顧客は多種多様な業種にわたり、その数は5000社以上にも及んでいます。 詳細については、
www.altairjp.co.jpをご覧ください。