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3次元グラフィックス制作において約12倍の作業効率を実証

-テレビ・コマーシャルの制作にオンデマンドな分散コンピューティング環境を利用- 株式会社ワークスゼブラ
アルテアエンジニアリング株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社

自動車メーカーの映像制作を手がける株式会社ワークスゼブラ(社長:杉浦裕三郎、所在地:東京都台東区、以下、ワークスゼブラ)は、アルテアエンジニアリング株式会社(社長:綾目正朋、本社:東京都豊島区、以下、アルテアエンジニアリング)および日本アイ・ビー・エム株式会社(社長兼会長:大歳卓麻、本社:東京都港区、以下、日本IBM)の協力のもと、84個のCPUコアによる分散コンピューティング環境をインターネット経由で利用したテレビ・コマーシャル制作を実験的に行い、これまで1枚あたり約6時間かかっていた3次元グラフィックス画像の描画をおよそ30分で処理できることを実証しました。

3次元コンピュータグラフィックスの制作では、仮想3次元空間上に個々の物体の形状をつくり、配置し、それらの物体の形状や位置、視点の位置や角度、光の当たり方などを計算して描画することで、1枚の画像を生成します。クアッド・コアCPU搭載サーバー10台で構成されたワークスゼブラの現在のコンピューティング環境では、1枚の画像フレームの描画に1台のサーバーを割り当てることしかできなかったため、複雑な画像の場合、1枚描画するのに6時間ほどの時間が必要でした。

本実験は、IBMのデータセンターに構築されているハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)環境を必要な時に必要な分だけインターネット経由で利用できるサービス「IBM® Deep Computing Capacity on Demand(DCCoD)」により最大84個のCPUコアを活用し、マイクロソフト株式会社のオペレーティング・システム(OS)「Microsoft® Windows® Compute Cluster Server 2003」、アルテアエンジニアリングのグリッド・ミドルウェア「Altair® PBS Professional 9.1」、およびオートデスク株式会社のアプリケーション「Autodesk® 3ds Max® 2008」を導入したシステムで行いました(添付「実験システム構成概要」参照)。この実験システムは、高い処理能力を利用しながら、負荷の集中を避けて効率的なCPU利用を可能とする分散処理を実現します。

実験では解像度864×648の画像78フレームの描画を、1枚あたり1CPUコアに割り当て、78CPUコアで同時に処理させた結果、全体として作業時間を50%削減することができました。また、6時間もの作業時間がかかった複雑な画像1フレームの描画を84個のCPUに分担させて並列処理することで、約30分で完了できることも確認しました。

本実験結果は、「コンテンツ制作共有基盤コミュニティ(仮称)」で共有されます。このコミュニティは、デジタル・コンテンツ制作業界向けの共有型コンテンツ制作環境の実現を目的に設立されたもので、今回の結果を参照しながら、オンデマンドに利用できる高性能ハードウェアと効率的な分散処理を実現するソフトウェアによるコンテンツ制作環境の、業界への展開を検討していきます。

PBS Professional は、Altair Engineering, Inc.の商標。
IBMは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。



関連サイト

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IBM Deep Computing Capacity on Demand

アルテアエンジニアリング株式会社 マーケティング部
Tel 03-5396-1341
E-mail marketing@altairjp.co.jp

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Tel 03-5834-1301
E-mail info@workszebra.co.jp

日本IBM 広報 松本 
Tel 03-5563-4243
E-mail mkanako@jp.ibm.com